CP工法及びサイトPCリングに関する技術情報を以下に掲載しております。
プレキャスト製のリング(PCリング)を杭頭に被せ、杭と基礎とを接合する杭頭半固定接合工法です。
このPCリングを介して地震時に生じる上部構造からのせん断力を杭に伝達させます。
杭頭を半固定状態とすることで杭頭に集中する地震時の杭頭曲げモーメントを低減でき応力が緩和できるため杭材の損傷を軽減できるだけではなく、杭や基礎梁等のコスト低減を図ることができます。
杭頭部に引き抜き力が発生する杭については既製杭の杭頭部に引抜き抵抗力用に必要な引張定着筋を挿入、中詰めコンクリートを打設し、地震時に発生する杭頭引張力の伝達を図っています。
引張定着筋なし 簡単施工で、PCリング設置は杭種にかかわらず、1箇所およそ5〜10分程度で終わります。
引張定着筋あり
― CP工法 ―
平成14年12月24日に(財)日本建築センターの評定を取得。
件 名 : 杭頭半固定接合パイル工法(キャプリングパイル工法)
評定番号 : BCJ評定-FD0060-04(平成28年11月25日更新)
評定事項 : 杭頭半固定接合パイル工法(キャプリングパイル工法)の下記3項目に関する一般評定
1)杭頭接合部の回転ばねの評価法
2)PCリングのせん断抵抗力の評価法
3)杭頭接合部(杭側)引張抵抗力の評価法
CP工法の適用範囲は以下の通りです。
(1)対象とする建物
本工法を採用する場合の建物について、以下の制限は特にありません。
@建物規模(階数・面積)
A建物形状(整形・不整形)
B構造種別(S造・RC造・SRC造等)
(2)対象とする杭工法
@既製杭(PHC杭、PRC杭、SC杭、鋼管杭等)
杭径 300mm〜1200mm
A現場打ち杭(場所打ちコンクリート杭、場所打ち鋼管コンクリート杭等)
杭径 800mm〜2500mm
(3)本工法以外の杭頭接合工法との併用
同一建物において、本工法と在来一般工法※を併用することができる。
※ 在来一般工法とは、杭頭鉄筋等をパイルキャップへ定着させた杭頭接合法及びこれに類する工法を言う。
杭の仕様仮定後に杭頭モーメントと回転角の関係を算定し、せん断力を各杭の固定度に応じて分配する点が、従来型の設計法との大きな違いです。
(1)長期柱軸力、地震時柱軸力、地震時せん断力 (2)地下、基礎部の水平力 (3)長期杭軸力、短期杭軸力、地震時杭せん断力 (4)杭径、杭タイプ (5)杭支持力(長期、短期) |
(6)固定度(略算用)、回転ばね(清算用)杭1本当たりの負担せん断力、杭体応力、 変形算定 (7)M-N曲線にMs、Nsをプロット、せん断設計 (8)設計せん断力がPCリングの短期許容せん断力以下であることを確認 (一次設計のみの場合:余裕度≧1.5、二次設計を行う場合:余裕度≧1.0) (9)パイルキャップのパンチングに対する検討 |
■2007年度 日本建築学会大会
引張力伝達可能な既製杭用杭頭半固定工法の開発
その1 杭中空部に詰めたコンクリートの押込み試験
その2 杭頭接合部の曲げせん断実験
その3 杭頭回転ばねモデル
■2008年度 地盤工学会研究発表会
既製コンクリート杭端部に取付けたリングプレートのせん断抵抗
定着筋設置後の状況
荷姿 |
コンクリート硬化後の状況(例) |